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魔法にかけられて2

洋画(外国),洋画ま行,ファンタジー

新たな生活にウキウキするジゼルだったが、慣れた町から離れることに反対だったモーガンとの溝は深まり、新居は欠陥だらけで踏んだり蹴ったりの毎日。
うんざりするジゼルはある日“魔法の杖”を手にし、その力を借りることを決心。
彼女は幸せな生活を望んで、ある願い事を唱えるのだが・・・
目を覚ますと一緒に暮らすロバートが突然歌い始め、町の人々が踊りだし、モンロービルがまるでおとぎ話の世界に変貌!
願った世界に心を躍らせるジゼルだったが、魔法の力はたちまち町や家族に危険を及ぼし始め、優しいプリンセスだったジゼルに邪悪な影が見え隠れし始めます―。

前作のハッピーエンドのその後ということで転けるにおいが結構していたが内容はまずまず。原題はDISENCHANTEDで魔法の解けた。エイミー・アダムスの演じ分けは面白く、序盤からジゼルが完全にイタイおばさん扱いで魔法が解ける。
映像的には15年前の前作の方が実写、2Dアニメ、CGの融合がうまくいっていた。本作は予算不足だったのか映像的な魅力に薄く魔法の描写もセットも安い。ドラゴンと巨人の全体姿を見せないなど明らかに不自然なところもみられた。アラン・メンケンが音楽を引き続き担当し歌はいいのでミュージカルシーンはそこそこ力が入っているが、これもどちらかといえば歌と演者に引っ張られている。ファンタジーで映像がつまらないのはかなりつらい。
内容面ではアニメ世界をただの理想郷として描かず相対的に捉えているところが前作同様作品の世界観とリンクしていて面白かった。前作との違いはアニメ世界の扱い。前作がディズニーアニメの愉快なパロディだったとすれば、本作は過去のディズニーのステレオタイプ描写の具体的で明確な批判をしたうえでのパロディという感じ。
今作のジゼルは現実世界の厳しさからファンタジー世界を懐かしむが、アニメ世界は美しく華やかだが同時に継母=悪役という役割主義の世界でもあるという点を今作は強調し、アニメ世界と現実世界とを対比させている。そしてアニメ世界は古き良きディズニーの象徴でありジゼルの懐かしんでいるのはそのままかつてのディズニーアニメの世界だと言える。
人によってはこの筋立てがただの自作否定に映り嫌な気持ちになるのかもしれないが、私には華やかだったけどもう戻れない世界への敬意と憧憬のこもった批判であるように感じられた。少なくともステレオタイプ表現で売っていたことなどなかったような顔で多様性を説いている尻の軽い最近のディズニー映画特有の胡散臭さをこの映画に感じることはなく、その点は結構好意的にみることができた。

キャスト・作品情報


監督:アダム・シャンクマン
出演:ガブリエラ・バルダッチノ、エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー、ジェームズ・マースデン、イディナ・メンゼル、マーヤ・ルドルフ、イヴェット・ニコール・ブラウン
脚本:ジェシー・ネルソン、J・デヴィッド・ステム、デヴィッド・N・ワイス
製作:バリー・ジョセフソン、バリー・ソネンフェルド、エイミー・アダムス
製作総指揮:ジョー・バーン、サニル・パーカシュ、アダム・シャンクマン
音楽:アラン・メンケン
原題:Disenchanted
製作年:2022年
製作国:アメリカ
時間:121分
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