私ときどきレッサーパンダ
大体の男の子は思春期と言ってもそこまで心を乱す事は無く、基本バカでただ毎日を楽しく過ごすだけであるから、この話は女性の方が共感出来るかもしれない。日々変わる流行り、環境、そして自分自身に対応しなくてはいけない。そしてそれは移民というノーマルでは無い環境が、本作の主人公がレッサーパンダの呪いが発動するのが早かった理由でもあるだろう。彼女は誰よりも努力して自分を隠していたのだろう。
「自分らしさを大事にしよう」というメッセージがテーマだけで無くストーリーの根幹にもなっている為、少し説教臭くは感じる。世界観もリアルな世界に不思議を落とし込むPixarの手法と異なり、誰もがレッサーパンダに寛容な異質な世界である。アニメーションは日本アニメに影響された様なコミカルで2D的な手法も取り入れられている。かなりPixarっぽく無い作品とは感じるが、そこには製作陣達の人となり、人生が多様に反映されていたことがメイキング映像である「レッサーパンダを抱きしめて」からは伺える。
キャスト・作品情報
監督:ドミー・シー
出演:サンドラ・オー、ロザリー・チアン
脚本:ドミー・シー
原題:Turning Red
製作年:2022年
製作国:アメリカ、カナダ
【hulu】
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