ミセス・ノイズィ
それは日に日に激しくなり、真紀のストレスは溜まる一方。執筆は一向に進まず、おかげで家族ともギクシャクし、心の平穏を奪われていく。
そんな日々が続く中、真紀は、美和子を小説のネタに書くことで反撃に出る。だがそれが予想外の事態を巻き起こしてしまう。2人のケンカは日増しに激しくなり、家族や世間を巻き込んでいき、やがてマスコミを騒がす大事件へと発展し。
あらゆる人間関係におけるいざこざや捻れは、想像力の欠如所以だと思っている。
問題を大きく拗れさせてしまった張本人が、筆一本で世界を紡ぎ出す作家というところが悲しいところだけれど。
ひとつの出来事を、別の立場、別の角度から見たら、それぞれの事情や心情があって、全く異なる印象になる。そういう当たり前の事をシンプルに描いているだけなのだけど、あまり変に尖った演出もないのでストレートに刺さる。
人間も、人間関係も、何かひとつ崩れ始めると、すべてが少しずつ歪み始めて、限界ギリギリまで壊れていってしまう、それらが徐々にエスカレートしていく、そういう脆さと危うさが苦しかった。
キャスト・作品情報
監督:天野千尋
出演:篠原ゆき子、大高洋子、新津ちせ、長尾卓磨、宮崎太一、米本来輝、洞口依子、和田雅成、田中要次、風祭ゆき
上映日:2020年12月04日
製作年:2019年
製作国:日本
時間:106分
【hulu】
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